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数次相続の問題点

【数次相続とは】

 数次相続と言うのは、高齢の相続人が増えたために今後は多く起こりえる相続です。
具体的には、被相続人Aが亡くなって遺産分割が始まり、その途中で、被相続人の配偶者Bが亡くなってまた
相続が新たに始まるような相続のことです。
 数次相続は「再転相続」や「相次相続」とも言われています。


【数次相続の問題点】

 数次相続になった場合の問題点は、遺産分割協議で遺産分割協議書をどう作成するかと言うことです。
遺言がある場合は、予備的遺言などでこの問題を回避できる場合もございます。

 また、数次相続の場合は、最初の相続人と後の相続人がすべて揃って遺産分割協議書を作成する必要があります。
人数が増えれば、それだけ問題も多くなります。

 不動産登記が煩雑になると言う問題があります。(例外もあります。)

 配偶者の税額軽減の適用について注意しないといけません。


【数次相続の遺産分割協議書の書き方】

 数次相続では、前後の相続を別々に記載していきます。第一の相続について記載した後に、第2の相続として
記載していきます。

 (具体例)

 AとAの配偶者BとAとBの子CとDがいた場合で、簡単にAの財産は預金8千万円で、Bの財産が特にないとします。
Aが先に亡くなって、遺産分割協議が終わらないうちにBが亡くなったとします。

 遺産分割協議書(一部記載例)

第1、被相続人Aの遺産につき、Aの相続人兼Bの相続人C及びDは、遺産分割協議の結果
  Aの遺産を次のとおり分割する。
 (1)C及びDは別紙の遺産目録記載の財産がAの遺産であることを確認する。
 (2)Bは同目録記載の預金4千万円を取得する。
 (3)Cは同目録記載の預金2千万円を取得する。
 (4)Dは同目録記載の預金2千万円を取得する。
第2、被相続人Bの相続人CとDは、遺産分割協議の結果、前記第1、(2)によるBの取得分を次のとおり分割する。
 (1)Cは同目録記載の預金2千万円を取得する。
 (2)Dは同目録記載の預金2千万円を取得する。







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